farm〈 牧場について 〉

佐賀の真ん中で、
佐賀の環境とともに牛を育てる。

環境とめぐりあう畜産About Farm

TOMMY BEEFの母体・佐賀セントラル牧場は、ムツゴロウで知られている有明海のすぐ近く。
広くて真っ平らな干拓地にあります。
周辺の畑では、佐賀・白石町名産のれんこんや玉ねぎがすくすく育ち、玉ねぎ収穫後の畑で栽培された牧草は、牛たちの餌になります。ほかに与える稲わらや米ぬかもなるべく地元のものを。有明海から風によって運ばれたミネラルをたっぷり吸収して育った牧草や稲わらは、牛たちの元気を支えています。
牧場の牛ふんは堆肥として干拓地にお裾分け。佐賀・白石町内で循環する畜産を目指しています。

牧場を裏面から

店から車で約5分の距離にある牧場。佐賀沿岸部の真ん中あたりに位置するので、父が佐賀セントラル牧場と名付け、平成7年に法人化しました。

有明海

牧場のすぐ近くには日本最大の干潟である有明海。多様な生物が暮らす、恵みの海。牛たちが食べる牧草も有明海のミネラルをたっぷり浴びています。

ロール状の稲わら WCSフォルダ

牧場の契約農家さんの田で、牛の餌専用のお米「WCS」を栽培してもらいます。お米が実る前に収穫し、葉茎をロール状に整形。この後、ビニールでくるんで発酵させます。

ビニールで巻かれる稲わら WCSフォルダ

牛たちに適度な脂肪をつけるため、米ぬかも与えています。地元産&国産飼料の消費を増やすことが、日本の農業やこれからの稲作の応援につながるかもしれません。

わらを牛に与える

牧草の一種・スーダングラスも白石町で栽培。地元産の牧草や稲わらは有明海から運ばれたミネラルをたっぷり吸収しているので、牛の体調を少しずつ整えてくれるはず。

湯気の出る堆肥

地元・白石町産の稲わらや牧草を食べた牛のフンは、一角に集めて堆肥化。ほかほかの湯気は堆肥が発酵・分解している証し。完熟させた後、また白石町の田畑に戻します。

牛とともに生きるRaising

牛1頭1頭と50年近く向き合ってきた、佐賀・セントラル牧場。たとえば一時期導入していた機械での餌やりを手作業に戻すなど、手間はかかっても最優先にするのは、牛たちの命を大切にあずかること。同じいきものとして、彼らの表情や食欲をうかがいながら、家族のように大切に育てています。
「白富牛」「しろいし牛」については仔牛を買い付けに遠方まで足を運び、和牛の仔牛は月に5〜6頭が牧場で生まれます。彼らの成長がうれしく、また葛藤を感じる時もありますが、牛に対していつも真摯な人間でありたい。僕たちは、今日も牛たちと生きています。

牛舎

いきもの相手の仕事。手間はかかりますが、毎日人の手で餌をあげることで、牛一頭一頭の体調を見守ります。若者からベテランまでスタッフ一同、頑張っています。

4頭の牛

栄養価が高く、おいしい稲わら「WCS」は牛の食いつきがいいのでスタッフもうれしい。ほかにも牧草、米ぬか、ペレットなどを、牛の月齢や体調を考えながら与えます。

牛舎

通常は6頭収容の牛舎1棟ですが、4頭のみで過ごしてもらっています。飲水の衛生にも細心の注意を。成長ホルモンなどは与えていません。

4頭の牛

牧場をはじめた時、80頭だった牛は400頭ほどに増えました。牛たちはとても臆病で、音にも敏感。できる限りリラックスできる環境を整えています。

brandbeef

白富牛しろとみ

《 牧場のオリジナルブランド牛 》

長期間飼育でしっかりとした赤身肉になるまで成長させます。牛本来の旨味がぎっしり。

しろいし牛

《 佐賀・白石町の地域ブランド牛 》

黒毛和種と乳用種のミックス種。両種の長所を受け継ぐ、ほどよく脂のついた赤身肉。

佐賀県産 黒毛和種(佐賀牛)

優れた脂肪交雑(霜降り)、つややかな光沢、きめ細かな肉質などの特性のある和牛です。

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牧場の牛を、食卓に届けるFARM to TABLE

牧場の継承を、肉屋という立ち位置から考えていきたい。今の時代に求められる肉を牧場直送で届けたい。そんな想いから僕は食肉学校に通い、精肉店で修行を重ねました。
幼い頃から家の横の牛舎で遊び、牛とともに育った僕が肉屋としてできること。それは牛の命と向き合い、敬意と共に寄り添うことでした。牧場で育てた牛に、僕たちの手でナイフを入れ、手渡す。僕たちにしか作れないその「命の道のり」をデザインして、伝えていく。そんな役割を果たしたくて「FARM to TABLE(牧場から食卓まで)」という言葉をコンセプトにしました。

白富牛

「白富牛」の名前は、TOMMY BEEFがある白石町と市町村合併でなくなった僕の故郷・福富町からもらいました。日本では乳牛として知られるホルスタイン種の「白富牛」。健康的な肉質は今の時代にフィットします。

白富牛

ホルスタイン種は想像以上に大きくて、迫力があります。僕の父は若い頃、ホルスタインの肉を飲食店で食べさせてもらったそうで、当時から「感動するおいしさの赤身肉だ」と注目。僕にもよく話していました。

しろいし牛 白い靴下

「しろいし牛」はパッと見、和牛のような黒色ですが、よく見るとどこかに母牛のホルスタイン種の白色の名残が。この牛は靴下をはいているようで可愛い。

しろいし牛 頭だけ白い

こちらも「しろいし牛」。おでこがハート型に白いので、ホルスタイン種と和牛のミックスと分かります。まだまだ若い牛たちです。

ずっと前からFARM to TABLEHistory

今、TOMMY BEEFのある場所は昔、牧場でした。ここに佐賀セントラル牧場をつくったのは、僕の父・吉原和樹です。父が牧場を始めた当時も今も、牛を食肉センターに出荷すると、その後は誰が食べたのか分からないのが普通です。しかし父にとってその“普通”はどうもしっくりこなかった。佐賀セントラル牧場で安心安全な牛を育て、みなさんの食卓にもっと近い距離から届けたい。そんな思いで各地の小売店へ、直接売り込みに行っていました。思えば父の代から「FARM to TABLE」だったんですね。

吉原和樹

父の吉原和樹です。自分から流通施設に営業をかける牧場主とは、当時、かなりの異端児だったのではないでしょうか。父は「白富牛」の生みの親でもあります。

仔牛

農場生まれ・農場育ちの「和牛」を育てられるような環境を整えたのも父。「白富牛」「しろいし牛」の仔牛の買い付けには、熊本や大分まで足を運びます。和牛の母牛を求めて、沖永良部島まで行くことも。

仔牛

「和牛」の仔牛も「白富牛」「しろいし牛」の仔牛もみんないっしょに育ちます。自分でマシンからミルクを飲めるようになるなど、仔牛の成長はうれしいものです。

仔牛

現在、牧場で育てている牛は「白富牛」「しろいし牛」「和牛」の3種合わせて400頭ほど。この仔牛たちが大きくなる頃には、もっと増えているかもしれません。

これからの和牛の魅力を考え、伝えるFuture

TOMMY BEEFの母体である佐賀セントラル牧場では、今、和牛の繁殖を含めた一貫経営に取り組み、仔牛を産む母牛120〜200頭の規模を目指しています。さらに、これからの時代に求められる健康的なおいしさが魅力の和牛を育て上げることが、僕たちの役割だと考えています。現在の等級(ランク)に頼らない、和牛本来の美味しさを届けたいという考えがあります。そして牧場で生まれ育った牛の魅力を発信しながら、その100%を僕たちの手で流通させることもまた目標です。それは牛への敬意、牛の命とかかわる者の努めであり、牛・僕たち・食べてくださるみなさんの幸せにつながると考えています。今も未来もずっと「FARM to TABLE」であり続けます。